Che Italia ⑧

2023. 4. 19

前回、イタリアの交通事情について少しご紹介しました。
国が違えば交通事情も大きく異なりますよね。

さて、旅の話しに戻りまして。
僻地も行きましたが、大都市にだって行きますよ~。
個人的には日本で言う京都?だと思ってる街、フィレンツェ(Firenze)がこの日の舞台です。
イタリア語ではフィレンツェですが、英語ではフローレンスと言います。

この街の象徴と言えばこちら
DUOMO
Duomo(ドゥオーモ)です。
日本語の「どーも」に似た発音ですよ~。
Duomoと言うのは大聖堂の事を指しています。(厳密には違うけど)
語源はラテン語の【Domus=神の家】です。

イタリアである程度の規模の都市には必ずと言っていいほど各都市のDuomoが存在しています。
このフィレンツェのDuomoは正式な名前を
【サンタ・マリア・デル・フィオーレ/花の聖母(教会)】と言いますが、
この名前よりフィレンツェのDuomoと言った方が通じます。
左に見えるのがジョットの鐘楼、右に見えるのがクーポラ(丸屋根)です。
フィレンツェ
では、ここで建築学のお時間ですっφ(・ω・*)
このクーポラはルネサンス建築の代表作とされていて、石積みのドームとしては世界最大級です。
この丸屋根の建設が難航して中々完成しなかったのですが、
ここで登場するのがフィリッポ・ブルネレスキと言うフィレンツェ出身の建築家。
建材や窓の設置による重量軽減や石の積み方の工夫など色々ありますが、
一番の特徴は二重殻構造だと思います。
一応図説だとこんな感じなんですが・・・


屋根の部分が二重になっていて内壁と外壁があるイメージです。
これがめっちゃめちゃ画期的な方法でした。
なんたって超!!!!見切り発車で建て始めたので出来るところから順番にやろー!
って鐘楼や洗礼堂、大聖堂(屋根以外)が着々と出来上がりつつ、
「クーポラどうやって造る?」状態で放置・・・ビックリよね((( ; ´•ω•` ; )))

このクーポラ、有料ですが上に上がれます!

階段で

ほんまに、ひたすら、薄暗い石段上がっていきます笑
ちょこちょこ窓はあるけど。
この二重殻構造による隙間が今は通路になっているんですよ~。

さてさて、ブルネレスキの建築についてもう少し語りたいところですが笑
観光の話題に戻します。
お伝えしたとおり、この大聖堂の丸屋根に上れます。
この丸屋根、大聖堂の内部から見上げる事が出来るのですが
(※理由は不明ですが、以前は真下から見れてたはずが見れなくなってた2013)
これはこれで圧巻なんですよ~。
ヴァザーリによる『最後の審判』
バザーリ
これがね、上にのぼっていると絵のすぐ側に出てくる通路があるんです。
頑張って階段のぼった者にしか見れない絶景なので良ければ是非!
個人的に、ですが朝の10時までか夕方以降に行くのがオススメです。
朝に行くのはほぼ誰も居ないから、です。
上からの景色をぼーーーっと眺めたり、誰も居ない大聖堂を覗いたり(10時オープンなので)
10時近くになると人がのぼってくるので、そうなると撤収です笑
夕方はね、フィレンツェの街が夕焼け染まるのが最高なんですよ~!!
いつか再訪した時のために体力つけておかんとアカン٩(`・ω・´)و ガンバルゾー!

フィレンツェで有名なのは大聖堂だけではありません。
ヴェッキオ宮殿

昔はフィレンツェの政庁舎、今は市庁舎で一部が一般公開されています。
このヴェッキオ宮殿で有名なのが
【サローネ デイ チンクエチェント(500人広間)】です。
何で有名かと言いますと、『アンギアーリの戦い』と言う幻の壁画が関係しています。
この壁画の作者はあの!!レオナルド・ダ・ヴィンチです。
幻と言うだけあって、今は見る事が出来ません!
現在はヴァザーリの【シエナ攻略】と言う作品が壁を飾っています。
ダ・ヴィンチの絵は新しい技法が上手くいかず諦めてしまったので未完のままだったのですが、
その素晴らしさから多くの画家によって模写された作品でした。
その後の改修によりダ・ヴィンチの絵は失われたと思われていたのですが・・・
(実際、同じ広間の反対側にあったミケランジェロの作品は嫉妬心からバルトロメオって人にギタギタにされてる)
ヴァザーリは師匠であるダ・ヴィンチの作品を保護していたっぽいんです。
その後の調査で実際にダ・ヴィンチの時代のものとされる顔料が確認されているんですよ~(*゚0゚*)スゴイ!
何ていうか・・・謎解きと言うか、心をくすぐってきません?
しかもね!!ヴァザーリの絵には謎のメッセージも残されているんですよ。
それがこちら。
   
これは【シエナ攻略】のうちの1つに視認出来ないレベルですが
「CERCA TROVA(チェルカ・トローヴァ)」
(cerca = 探せ trova = 見つかる)
と言う言葉が旗に書かれているんですよね。
【探せ、さすれば見つかる】なんて和訳されているんですが。

【何を】探せば、【何が】見つかるのか・・・
それは一切書かれていなくてこの2語だけ!!
こんなメッセージ残されたらワクワクしません?ミステリーです、ロマンです。

『ダ・ヴィンチ・コード』で有名なダン・ブラウンの著書に
『インフェルノ』と言うのがあるんですけどご存知でしょうか?
その作品内でこのメッセージが取り上げられいますよ~。
『ダ・ヴィンチ・コード』と同様にトム・ハンクス主演で映画化もされているので視認したい方は是非!
このヴァザーリのメッセージの事も含めフィレンツェに行きたくなるような描写がたくさんあります。
映画だと色々端折られてるけど、それでもフィレンツェの魅力は伝わるので、
もし良ければ観るなり読むなりで行った気分になってもらえたらいいな、と。
(※ストーリーの好みまでは責任取れないよ?笑)

このヴェッキオ宮殿の横にウフィツィ美術館があります。
ボッティチェリの【ビーナスの誕生】【春】、ダ・ヴィンチの【受胎告知】
そのほかにカラヴァッジオ、ラファエロ、ミケランジェロ、テツィアーノなどの作品も見れますよ~!

この美術館の名前であるウフィツィですが英語でいうところのオフィスと言う意味で、
その名の通りトスカーナ大公の政庁舎(職場)だったんです。
ちなみにヴェッキオ宮殿のヴェッキオは古い、と言う意味です。
元々メディチ家の人が住んでたんですがアルノ川の向こう岸にある新しい宮殿に引っ越したので、
古い宮殿=Palazzo Vecchio(パラッツォ ヴェッキオ)と呼ぶようになりました。

どうですか~?フィレンツェってめっちゃ魅力的じゃないですか?
イタリア行ったら絶対行っちゃう街です。
歴史もいいけど買物でしょ!!って人にもフィレンツェはオススメです笑
なんたって郊外にPRADAのアウトレットがあります~✧(✪д✪)✧
数年前に行ったんですけど・・・あそこはヤバイ笑笑
これまた興味ある方是非行ってみて下さい。ネットで行き方すぐ出てきますので。

今回はミステリー要素も混ぜてお届けしてみました~。