五輪塔修復のお手伝いをしてきました その③

2025. 6. 11

姫路市別所にある仏心寺の五輪塔修復についてお伝えしております。
今回で3回目となりました~!
初回は五輪塔について、前回は耐震等についてお伝えしましたが、
今回はmatsuuraの写真測量についてお伝えします。

ですが、その前に1つ大切な事をお伝えしておきます。
大切と言うか何と言うか、こちらの五輪塔ですが少しバランスが悪いです。

こちらの画像見て頂いても何となくバランス悪いなぁと感じるかと思うのですが、
それもそのハズ。
1番上にある【空輪】は後補と呼ばれるもので当初のものではありません。
後補とは読んで字のごとく【後から補修】したものです。
下に比べて空輪がちょっと大き過ぎるんですよね・・・・
すぐ下の風輪が大きく欠けているのはこれが要因の一つなのかな?と個人的に思いました。

また、この五輪塔に彫られている梵字ですが正面だけに彫られれていることもありますが、
こちらの梵字は4面に彫られていました。
4面に彫るのも仏教の教えからきており、面によって文字が異なります。
今回、組み上げる際に一瞬だけ向きどうするか?となっていましたが、
やはり梵字にあわせた正しい向きで置くことが大切だと言う事で東西南北にあわせた向きになっております。

ちなみにこちらが書かれている梵字です。読めない笑

前置きが長くなってしまった。
matsuuraが協力したのは写真測量についてです。

こちら、写真測量によって得たデータを元に作成した3次元データ!
これは解体前になります。

そして、こちらが解体後の3次元データ。

まず、めっちゃ綺麗になってるのが分かります!!
薬研彫りの梵字もハッキリ・クッキリですね(´◉ω◉`)

先にもお伝えしましたが、空輪とのバランスの関係により、
風輪の破損が大きくなるかも?なので
現存している状態でデジタルではありますがデータとして残っています。
これも立派な【保存】です!

今回のこれらの保存活動ですが、解体時に神戸新聞さんが取材に来られたそうです。
県指定重文「五輪塔」修繕へ 姫路・別所の仏心寺 地元の自治会「長年の悲願」|姫路|神戸新聞NEXT (kobe-np.co.jp)
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matsuuraは出てきませんが笑

組立てたのは2月の終わり頃だったのですが、
今頃は立派な覆いが出来ている事と思います!!
空輪の影響は懸念事項ですが、少しでも長く後世に残って欲しいと思います!!